“ 年金財政が政府の想定を超えて悪化している。年金水準を抑える「マクロ経済スライド」を導入以来、一度も完全発動していないことが一因だ。デフレ時は適用しないと条件を付けたことが、デフレの長期化で裏目に出た。ツケが回る若年層の負担は将来重くなりかねない。世代間格差が広がらないようにする制度への見直しが社会保障改革の焦点に浮上している。(藤川衛、木原雄士)”
賃金下落も年金減らず 広がる世代間格差 :日本経済新聞
JAL が倒れそうになったときは企業年金を取り崩したけれど、東電はしないのか?なんて議論があまりテレビでは出てこないのが残念な限りですが、同じ年金取り崩し議論が国民年金にも必要なのかもしれない。
実際のところ、年金の制度としては物価スライドみたいな仕組みが入っていて、いざとなったら起動できるらしい。しかし誰もボタンを押さない。年金受給者の反発を恐れているのではないか、という見方もできるようだ。
しかし、年金受給者の反発を恐れるのはなぜだろうか。まぁ、考えなくても想像がつく。政治家が、投票率が高く人数も多い高齢者を重視するのにはあまり違和感がない。いや、違和感はあるな。まー、あーいう人たちなら考えそうなことだってこと。
そういや日本の平均年齢が 40 歳を超えたって、どこかで見たなぁ。団塊の世代が年金受給者に移行しつつある今、政治家が高齢者優遇を変えるようには思えない。誰かが若者を優遇する政策を引っ提げて大々的に当選したら、ちょっとは変わったりするのかなぁ・・・。まぁ、あまり現実的ではないな。
ところで、人間に与えられる唯一の平等なものは時間である、という考え方がある。いや、まぁ、完全に平等かと言われると微妙だけど、そんな考え方がある。
そこから発展させて、余命平等主義で考えると、選挙権は年齢に反比例させてもいいのではないかと思った。あと、年金を受給する方に行ったら選挙権は半減、とか。
そんなことをしたら高齢者を冷遇する世界になるじゃないか、との批判が聞こえてきそうだが、そんなことはないはずだ。高齢になった方々がちゃんとした後輩世代を育てていれば、ちゃんと大事にしてくれるはずだ。それに、自分が将来行くことが決定している世界を自ら住みにくくする、なんてのは頭が悪い。
結局、制度ではなく人なんだよね、ってことになるのかもしれない。